カナダに渡り、ここまでFWQを連戦してきた古谷大地。
今回は前回同様のKickingHorseMountainでFWQ4*に参戦する。この修行もいよいよ佳境に突入し、ここまでの経験と学びが活きてくる。
※FWQは最上位大会のFWTの予選大会に位置付けられ、FWQは4つのグレードがあり、上位大会の4*(4スター)以下、3*、2*、1*と設定され、上位大会ほど高いポイントが獲得できる。今回の4*は最もポイントが高く、FWQとしてレベルが最も高い大会となる。
古谷大地 ふるやだいち
<Instagram @daichi_furuya >
2001年生まれ ニセコ在住
小学生の頃にモーグル競技を3年程経験し、その後中学生の頃に地元のニセコモイワスキー場でフリースキーのキャンプイベントに参加してフリースキーの魅力を知る。
現在はニセコを拠点にフリーライドスキーをメインに大会を転戦し、BONZ crewの仲間達と共に撮影活動を行う。
戦績
2018年 Japan Freeride Open Jr.部門優勝
2023年 FWQ 2* Kicking Horse 22位
古谷大地のカナダ修行 Ep.7
-Kicking Horse FWQ4*-
前回は同じKickingHorseMountainで行われた2*でしたが、今回は4*の大会の様子を記していきたいと思います。
4*の大会は2月16日の予定でしたが、実はこの時FWTが翌日の17日にKinkingHorseで行われるため、FWTに出ている選手も同じスキー場に来ていました。滑っているとすぐ真近に世界のトップ選手がいて、彼らのオーラやレベルの違いを肌で感じることができ、とてもいい刺激になりました。
大会当日の2月16日。
コンディション
・天候は晴れor曇り
・斜面状況はパウダーの後にたくさんのトラックが入ってそのまま保存されいる状態。
朝8時にリフトに乗ってコースインスペクションへ。
通常であればオンインスペクションですが、今回はこれ以上コースを荒らすのを避けるためコースをサイドからと下から見る形のインスペクションとなりました。ある程度メールで送られてきた写真を参考にラインを決めていたのであまり迷わずに決めることができました。
写真は大会斜面を下から見た様子。
今日は男子スキーから始まり、自分は7番目スタートでした。
今回のテーマとしては、前回の2*の反省を生かして着地をクリーンに決め、全体を通してミスなくまとめて勝ちにいくというよりは、確実にトップ10以内に入ってポイントを取りに行くことを意識しました。
今回のライン取りは前半で小さめの岩を何個か飛んで最後にサイドヒットで360を入れるプラン。
コール合図でスタートすると、最初に飛ぼうと予定していた岩を見失ってしまい、通り過ぎてしまいました。ですが焦らず気持ちを落ち着かせてそのままプラン通りに滑り降りていき、最後の360は着地をきれいに決めそのままゴールへ。
今シーズン初めて大会でミスなく滑り降りることができたのでとりあえず一安心しました。
他の選手の滑りを見ているとやはり4*の大会なのでみんな攻め攻めで、レベルの高い滑りをみることができました。
今回は10以内に入るという自分の中で目標を決めていたので、目標を達成できているか結果を楽しみにしながら表彰式へ。
結果は7位でした。あわよくば入賞を少し期待していた部分もありましたが7位という結果には納得できました。
表彰式が終わるとまた今回もジャッジに自分の滑りについて聞きに行きました。すると2*の時に聞きにいったことを覚えていてくれたようで、「今日の滑りは2*の反省を生かした結果、22位から7位まで順位が上がって良かった!」と言ってくれました。
また自分と5位、6位との差は何だったのかを聞いてみたところ、「君はラインを縦に落としてきていたけど、5位、6位の選手は斜面を横に大きく使ってジャンプのヒット数が多かった。ヒット数が多いということはその分ジャッジは点を入れる必要がある。その結果君は今回この順位になった。」と教えてくれました。
自分的には流れを重視してなるべく縦に落とすように心掛けてていましたが、点数を上げるためにはそういう滑り方もあるのだと知ることができました。
この大会では具体的なテーマをもって滑り、課題は残りましたがそのテーマを達成できたこと、またさらに上位を狙うために自分に足りないものも考えさせられたので経験値としてはとてもいいものを経験できました。
今回のランの様子はこちらです。
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