自然豊かな北欧スウェーデンで生まれ、世界中のアウトドアズマンに愛されるホグロフス。高機能で、デザイン性に優れたアパレルは言うまでもなく、バックパックをはじめとするギアの評価も高い。
なかでもブランドコンセプトに掲げる「Less is more=L.I.M 」シリーズの最新バックパックは、ホグロフスの時代に合わせたモノづくり精神を集約したモデルと言えるだろう。
L.I.M Airak (リムエアラック)24を背負って、日本海に浮かぶ佐渡島を望むトレイルへ。思わず走り出したくなる軽さと、長時間背負っていても疲れにくいフィット感のよさに驚かされた。
日帰りの装備を余裕でパッキングできる容量24ℓモデル。夏山の小屋泊登山もカバーできる汎用性の高いサイズだ。スリーピングパッドを外付けして、フロントと両サイドのポケットも駆使すれば、ミニマムなテント泊も可能にしてくれる。
ソフトシェルジャケットのようなしなやかでシワっぽい生地を採用し、多機能だけどカジュアルな印象を与えてくれる。裏地は防水加工されているので、多少の雨でもレインカバー要らず。
エントランスは、コンプレッションをかけやすいロールトップスタイル。装備の容量に合わせて、隙間なく安定したパッキングができる。
背面にはアルミフレームが内蔵され、荷重をバランスよく体へ分散してくれる。「背負うではなく“着る”」イメージのベスト構造のショルダーハーネスは、高いフィット感を実現。ウエストベルトは中抜きすることで、通気性を高めると同時に、フレキシブルに体の動きに追従する。
背面メッシュと本体の間に空気の流れを作ることで、ムレを防ぎ、体が捻じれても安定したフィット感を持続する。
左のショルダーハーネスには、フラスコなどを入れられるストレッチポケット。
右のショルダーハーネスには、スマートフォンなどを収納できるファスナー付きメッシュポケットが装着。
右のウエストハーネスには、取り外せる大きめのポケットが付く。すぐ手にとれる行動食や地図、ヘッドライトなどを収納できて使い勝手がいい。
思わず木に登りたくなるほどの軽さと、快適性。カラーは、イエロー、ブルー、ブラックの3色展開だ。
サイズは、ひと回り小さい14ℓ(左) も展開している。
L.I.M Airak 14は、よりスピーディーでアクティブなトレイルランやファストパッキングに向いている。
モデルが変わって、こちらはよりシンプルな構造の定番バックパックL.I.M25。雨蓋の開閉で本体へアクセスできるベーシックなスタイルだ。
両サイドには、メッシュ地のストレッチポケット。ウエストハーネスには同じ生地のファスナー付きポケットが付く。
背面のアルミフレームが本体内側へと湾曲することで、背面メッシュパネルとの空間を作り出す。フィット感と通気性を同時に高めたデザインだ。
このようにL.I.Mシリーズは、アパレルだけに限らず、多機能でスタイリッシュなバックパックを世に送り出している。ここで紹介したのは小型モデルだけだが、背負いやすい大型パックも展開しているので、要チェックだ。アパレルと合わせれば、複合的なアプローチで山行がより快適になるだろう。
文:森山伸也
写真:大森千歳