アメリカ西海岸 ノースカスケード旅行記|ホグロフス 秋冬アイテム レビュー【前半】

アメリカ西海岸 ノースカスケード旅行記|ホグロフス 秋冬アイテム レビュー【前半】

まさに酷暑というべき夏をやり過ごした9月初旬。日本を飛び出し、アメリカは西海岸、ワシントン州へ。10日ほどのトリップを楽しんできました。西海岸といえばヨセミテやJMT(John Muir Trail)を思い浮かべる方も少なくないかと思いますが、カナダとの国境を接するワシントンは、アメリカ国内でもっとも多くの氷河をもつ州でもあり、魅力的な山々が広がっています。

そんなワシントン州での登山の様子とともに、ホグロフスの新作アイテムをレビューしていきたいと思います。これからの日本の登山でも活躍するアイテムばかり。ぜひとも参考にしてみていただければと思います。

 

ノースカスケードのバックカントリーへ

シアトル空港でレンタカーをピックアップして向かったのは、ノースカスケード国立公園。東京都3つ分ほどの広大な国立公園で、氷河を抱く険峻な山々はもちろん、深い森林や渓谷など多彩な自然が残されている場所です。

入山前に、まずはレンジャーステーションへ向かい、入山許可を取得します。アメリカの国立公園は州やエリアごとに細かくルールが設定されており、入山者数は管理され、テント場も指定地が決められています。日本のように自由に山に登ることができないのです。

実は、狙っていた山があったのですが許可証が取れず、レンジャーが案内してくれた「Thornton Lakes and Trappers Peak 」という山に行くことに。事前の情報収集や現地でのアドリブ的な動きも求められますが、これもアメリカの山旅なのです

片道7マイル(約11km)ほどのルート。まずは森歩き。日本では巨木認定されそうな太さの針葉樹の森が出迎えてくれました。ワシントン州は西海岸のなかでも比較的雨が多く、高緯度のため寒冷な土地。そんな気象条件や気候も相まって深い森が形成されたのでしょう。

森林限界を超えると尾根にでました。花崗岩ベースの岩山です。ナキウサギやマーモットといった野生動物の姿もちらほら。メジャールートではない分、人も少なく静かな山歩きを楽しみます。距離も往復で20kmちょっとということもあり、トレラン装備のデイハイカーの姿を見かけました。

山頂は「Trappers Peak」と名付けられており、ノースカスケードの山々を一望できます。実はこのとき周辺の山火事の影響でかなりスモーキー。すれ違うハイカーも「山火事のせいでビューがなかった」「煙臭くて大変だ」と情報交換をしていました。山域によってはトレイルがクローズしているところもあったそうです。

バックパックに選んだのは「Back 28」。防寒着やレインウェア、行動食や水などの、デイハイクに欠かせないアイテムをしっかりと持ち運べるちょうどいいサイズです。重量を背面でしっかり分散してくれるハーネスシステムが秀逸で、肩が痛くなりにくく、長時間の山行でも快適です。

ポイントは、幅広のヒップベルトとトップテンション。荷物が重いときはヒップベルトを締め、腰に荷重を乗せることで肩の負荷を減らすことができます。また、バックパック上部とショルダーハーネスを繋ぐトップテンションは、バックパックのブレを軽減し、安定感を高めてくれます。デイパックの場合、これらの機能が省かれたモデルも少なくありませんが、快適性を追求するのであれば、「Back 28」のような多機能モデルがオススメです。

ミドルレイヤーは「Korp Mid Hood Women。空気は冷たいけれど、ハイクアップ時の汗ムレが気になるというシーンで活躍してくれます。保温と通気をちょうどいいバランスで両立してくれる、アクティブフリースというカテゴリーのウェアです。

秋や春は行動着として、冬はダウンやインサレーションと組み合わせて保温着に、夏は高山の朝晩の冷え込み対策の防寒着としてなど、一年を通じて使えるマストアイテムといってもいいでしょう。ストレッチ性もあり、生地も柔らかく、着っぱなし間違いなし。

3つの山上湖を見渡せるのもこのルートの魅力。山火事の煙で視界は悪いですが日本ではなかなか見ることのできない壮大な景色を堪能できました。

日が落ち、薄暗くなるとグッと気温が下り肌寒くなります。そんなときは「Mimic Alert Jacket Women」を。化繊タイプのインサレーションジャケットで、ホグロフスのベストセラーともいえるアイテムです。

ポイントは適度な保温力。防寒着というと「暖かさ」が注目されがちですが、実際に山で着るとなると「暑すぎる」ことも。「Mimic Alert Jacket Women」は、寒さから身を守ってくれつつ、行動中の熱も適度に放出してくれるバランス感が秀逸です。

上にシェルジャケットやウインドシェルを合わせれば、保温力を高めることも可能。ハイキングはもちろん、冬のスキーでも大活躍する一着です。

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